OXELO(オクセロ)の新型キックボードCOMMUTE 900をレビュー!

こんにちは、“ひで爺”こと大原秀明です。

今回のキックボードレビューは以前、『Oxelo(オクセロ)のキックボードTown9を徹底レビュー!』で取り上げた、OXELO(オクセロ)の商品レビューです。

オクセロはフランス発、72ヶ国で展開している世界最大のスポーツ用品店「デカトロン(Decathlon)」が開発しているキックボードブランドです。
デカトロンの実店舗は日本にもありましたが、2022年に閉店して、今は国内ではオンライン販売がメインのメーカーです。

以前レビューしたTown9の後継モデルが発売され、今回はメーカーさんから商品提供をして頂きました。

※商品提供を受けてのレビューですが、忖度なくレビューさせて頂きます。

今回のCOMMUTE 900はTown9の改良モデルですので、問題点が改良されているかどうかが気になりましたが、乗り心地は抜群に改良されていました!

詳しくレビューしたのでチェックしてみてください!

OXELO COMMUTE 900

合計:40点(60点満点)

1. 滑走性能:6
2. 乗り心地:9
3. 安全性:4
4. 持ち運び:4
5. クオリティ:8
6. メンテナンス:9

評価方法
評価は10段階評価として6項目を評価します。
以前は5段階でしたが、微妙な差異もあるので10段階にしました。
評価方法を直し中ですが、参考記事としては10台以上乗り比べて分かった! キックボード選びで大切な5つのポイントをご覧ください。
※第5項目を「デザイン」から「クオリティ」に変更しております。
デザインは主観的なので、より客観性のあるクオリティとしました。
商品詳細

実売:29,900円(税込)
素材:本体(アルミニウム)
タイヤ:前輪後輪200m ポリウレタンタイヤ
ホイール:ポリプロピレン
ベアリング:ABEC7
耐過重:100kg
重量:6.7kg
全長:88cm
ハンドル高さ:87-102cm
付属品:説明書、六角レンチ2本

箱は段ボールでシンプルになりました。

箱は驚くぐらい大きいです。

左は前モデルのTown9・右が今回のCOMMUTE 900

1.滑走性能:6点

前輪:ウレタン直径200mm

通常のものよりも柔らかい75A
旧機種87Aから新機種75Aへ変更になっています。
触ってみると通常のウレタンウィールよりも若干ゴムっぽい感じがします。

〇〇Aの数字部分はウィールの硬さを表しています。
数字が大きい方が固く、一般的には削れにくくなります。
数字が小さいと柔らかく、耐久性が落ちるのが普通です。
柔らかいので振動なども軽減できますが、その分スピードも落ちやすくなるのが普通です。

乗った感じはウレタンタイヤですが、エアータイヤのように振動の軽減を感じました。
エアータイヤほど柔らかくなく、振動は吸収するがスピードは吸収しないというなかなか良いバランスでした。

どういう理由なのか不明ですが、旧機種同様にタイヤにプラスチックカバーが装着されています。

後輪:ウレタン直径200mm

ベアリング:ABEC7

綺麗な路面 粗い路面 タイル道 オフロード
路面適正 ×

スピード:7点(10点満点)

2.乗り心地:9点

・ハンドル

グリップは力が逃げ難いように工夫してあるゴム製。

手のひらを載せられるので悪くない感じ。
良い!というほどではないですが、スポンジやただの円柱に比べると全然違う感じです。

ハンドル高さ:87~102cm

ピンでの固定がない無段階式。

ハンドル幅:50cm

広くてとても良いです。

ハンドル高さ固定レバーが他の機種ではレバーの先が内側を向いているのですが、この機種は外側を向いています。

何かに引っかけたりした時にレバーが緩まないように、内側になっているようですが、この機種はレバーがかなり固く設定してあるので外側でも大丈夫なのだと思われます。
無段階にハンドル高さ調整をするために固く設定されているようですが、レバーの操作感が固くなるのは子供や女性には向かない感じがしました。

ある程度緩めましたが、緩めすぎると滑走中にハンドルが下がってしまうので硬い必要があります。

無段階ですが、ハンドル内側にはメモリが書いてありますので高さの目安になるのが良いですね。

一番短くした時にメモリの最後まで下がらないのがちょっと気になります。

・デッキ広さ

デッキ広さ:15cm×37cm

デッキはラバーマットが貼ってあり高級感あります。

振動軽減にも役に立っていると思われます。

・デッキ高さ

デッキ高さ:7.5cm(前方)、7cm(後方)

・スタンド

スタンドは前に畳むタイプ。

気分的には後ろに畳みたいところですが、前に畳むことでデッキよりもでっぱり、立ったまま足でスタンドを出せるのは便利です。

・フロントサスペンション

3.安全性:4点

・フットブレーキ

あまり効かない

・ハンドレバーリアブレーキ

後輪用ブレーキです。めちゃくちゃよくききます。

効きすぎてしまいタイヤがロックしてタイヤの一か所だけがけずれてしまいました。
この件については後述します。

・その他

ベル付き

 

4.持ち運び:4点

・全長

88cm

全長は長い方が滑走時安定しますしキックした時も安定します。
デッキ部分を2~3cm伸ばしてもらえるともっと良いと思います

・重量

6.7kg

手だけで持ち運ぶには重い。
ショルダーストラップが欲しいところ。

折りたたみ方法
  1. 折りたたむ時はキックボードの前方に移動し
  2. 前に飛び出たこの部分を足で下に押し下げます
  3. ロックが外れたためます

この時に地面にこすれるので底面に傷がどんどん増えます。

仕方のない部分なのかもしれませんがどうにかして欲しい点です。

折り畳みを解除するには下記画像の指差し部分を握ると滑走状態に簡単に移行できます。

・収納状態

サイズ:92cm×35cm×18cm

ハンドルバーも折りたためます

収納モード
  1. この部分をハンドルバー内側にスライドすると
  2. ハンドルバーが折り畳めます
  3. バーストッパーなどはありませんが折り畳みも伸ばしも簡単にできて非常に良いです。問題はこの部分のせいで収納状態の幅が18cmもあります。

・トロリーモード

説明では楽に移動できると書いてありますが、この状態だと手に結構な重さがかかります。
本体が重いのも相まって、個人的にはあまり楽な気はしません。

5.クオリティ:8点

・仕上げ&デザイン

とても良いです。
塗装が良く、全体的に品質が良いように感じました
安っぽさはないです。

ただ、、、折り畳み機構の保護のためか、グリスがべったりついています。

前輪のこの部分

折り畳み機構のこの部分のグリスはかなりべったりくっついていて、他のものにくっつきます。

滑走前にぬぐっても、反対側の部分に残っているのでいつのまにかまたグリスがついていたりします。

先ほど折り畳みの所で書いた底面の傷がどんどん激しくなっていくのは気になります。

・滑走時のカタカタ音

エアータイヤに比べると振動も音もしますが、その分早く、楽に前に進めます。

ウレタンウィール機としてはかなり静かな方です。

6.メンテナンス:9点

替えウィールの販売があります。

耐荷重は100kgで十分です。
同じ耐過重が100kgの中でもデッキがしっかりとしています。

後述しますが、ブレーキが効きすぎてしまうのでハンドレバーブレーキを急に使うとタイヤがロックしてしまい、
タイヤが地面に接している1部分だけ削れてしまうのが気になります。(丸くなくなっていく)

その他組立やメンテナンス項目で気になった部分はありません。

滑走レビュー

75Aウィールの効果は絶大でスピードが速い割には振動などが少ないです。
旧型ではあちこちでガタガタとなっていた音も静かになっています。

ハンドルバーもガタツキがなく良い感じ。
ハンドルの横幅が広いのも安定感に良い影響を与えている感じがしました。

問題点

ハンドレバーリアブレーキが強すぎてブレーキをかけたら、タイヤがロックしてしまい、タイヤが削れてしまいました。

冗談のようですが、一回目のブレーキです。
白い線がウィールが削れた後のようです。

思いっきりブレーキをかけたわけではないです。
普通にブレーキをかけたらこれでした。
その後はなるべく急ブレーキにならないようにブレーキをかけるように気を使いました。

それでもちょっと強すぎる感じですね。

フットブレーキの効きはいまいちです。
こっちはもうちょっとちゃんとブレーキがかかると良いと思いました。

あまり効かないので、結果的にはハンドレバーブレーキを使わなくてはいけなくなり、強すぎるので気を付けないとタイヤがロックしてウィールがだんだんと丸じゃなくなっていく感じがしました。

前輪部分に付着するグリスは折りたたむたびについてしまうのが気になります。

総評

良い点
  • 75Aウィールの効果で乗り心地が良い。
  • 折りたたみ式ウレタンタイヤのキックボードの中ではかなり静かで快適。
悪い点
  • 重い、大きいのにショルダーストラップなどがない。
  • トローリーモードでも軽くはない。(思ったよりも重い)

前モデルは期待が大きかったのですが、実際に乗ってみると振動音がうるさくて恥ずかしかったりして、期待ハズレでした。
今回の新モデルに関しては、音が静かになり乗り心地も快適になり、前モデルの大きな問題点が見事に改善されていました。

ただ、大きさはそのままなので、車に乗せたり他の交通機関と合わせたりするのには不向きなタイプだと思います。
キックボードのみで目的地に向かう人には乗り心地も安定性もあってオススメのモデルだと思います。

※おまけ 旧モデルとの比較

左:OxeloCOMMUTE 900 右:Oxelo Town 9

ストラップの有無、ハンドルグリップ部分の折り畳み機構が大きく違います。

ハンドル高さ変更レバーの方向が左右変更になりました。
このおかげでブレーキケーブルの挟み込みが無くなりよくなりました。

ハンドルグリップを折り畳む方式が押しボタンから、スライドに変更となりとてもよくなりました。

しかし、ハンドル中央部分に自転車用の夜間用ライトやスマホホルダーなどの装着ができなくなったと思われます。

さらに、収納形態が大きくなってしまっています。

大型機種であり重いうえにショルダーストラップなどの持ち運び機能がないので、お店に持ち込むのは難しい。
そんな時に店外に駐輪しておく時に鍵をかけるホールだと思っていたものが新型ではなくなってました。

デッキに関してはデザイン上の違いぐらい

グリップは新型の方が良いです。
握りやすく、手になじみます。

新旧の違いではないのですが、大事にしまってあったのですがグリスが劣化して汚く変色してました。

これもそのうちに変色すると思われます。

前輪部分のグリスは何回かふき取りましたがそのたびに可動部分からうつってしまい、車内トランク内に置いておいた服についてしまいました、、、

新旧の折り畳みサイズは、新型の方がさらに幅が広くなってしまいました。
全長も92cmと長いので私の場合には車内に置くのに収まりが悪いです。

問題のあったショルダーストラップは無くなってました。

なくすのではなく、問題の無い形に進化してほしかったです。

ショルダーストラップがあれば肩にかけることができるので重さが多少重くても持ちやすかったのですが手で持つしか方法がありません。

さらに全長が長いので重さ以上に重く感じます。

旧型は専用ケースも販売されてましたが、新型にはオプションとしても用意されてないようです。

新旧で乗り比べ

旧型はあちこちからガタガタ音がして、ちょっと恥ずかしいです。
ハンドルグリップのガタツキも気になりました。

新型は旧型と同じ機種とは思えないぐらい快適です。
しかし、旧型よりも収納形態で大きく、重いのが気になりました。
車から降ろすだけですが、重いのがよくわかります。

旧型はスタンドがないので不便です。

折り畳みのキック機構も新型は使いやすくなってました。

6 件のコメント

  • こんにちは。
    Amazonの格安キックボードに乗っていて、パーツ交換について調べていてこちらのブログに辿り着きました。
    最近はキックボードと調べると電動ばかりヒットしてしまうので、こちらのブログのようにいろいろなメーカーの機種をレビューしてくださるサイトはとても参考になります。

    こちらのOXELOのホイールは公式サイトで交換用が売っているようですが、幅の寸法が記載されておらず、可能であればお伺いしたくコメントさせていただきました。
    Amazonの格安キックボードが安物特有のがたつきとウレタンホイールの振動で騒音がうるさいので、エアホイールに変えようかと思っていたのですが、OXELOのホイールならスピードを落とさずに騒音を軽減できるのでは?と思っています。
    取り付け幅が40mmまでならきっと入るはずなので、そうであったらいいな…と思っています。

    • コメントありがとうございます。
      格安シリーズは、コストを抑えるために、凄い努力してますよで、考えられないところが違う場合もあるのでご注意下さい。
      デッキ厚とか薄くてびっくりしたことあります。
      薄すぎて、しなってしまい、バランス崩して危なかったことあります
      COMMUTE900のタイヤ取り付け部ですが、今更外すのは大変なので大体の寸法ですが、40mmほどでした。
      タイヤ改造では、シャフト径、泥除けやフットブレーキなどが干渉する、などありますのでこちらもご注意ください。

  • いつも貴重な情報ありがとうございます。
    私はこの間に販売されたタウン9を1年ほど愛用しております。その前は4〜5年の間に5〜6台、安物のキックスケーターを乗り継いできました。
    ヒデ爺様がおっしゃっていた、フロントウィールの透明プラカバーの用途、おそらく泥はね防止かと思います。
    いままで乗ってきた安物スケーターで濡れた路面を走っていた時に泥はねを経験しましたが、タウン9になってから無くなりました。
    1年乗ったのでそろそろウィールを交換しようと思っています。新型のウィール良さそうなので、試してみますね。
    これからもキックスケーター情報、楽しみにしております。

    • コメントありがとうございます。
      泥除けはフェンダーでするものだと思ってましたが、そういう用途だったのですね。
      基本濡れた路面では滑走しないようにしているのでそんな効果があったとは勉強になりました。
      ありがとうございます。

    • コメントありがとうございます。
      確かにOXELO R500もちょっと気になりますね。
      ドラムブレーキがどうなのか?
      フットブレーキが無いのはどうなのか?
      ですね。
      ただ、、、重いんですよね。
      機会がありましたらもちろん!です。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    インラインスケート講師

    日本ローラースポーツ連盟の公認指導者であり、日本インラインスラローム協会監事。
    1998年に友人に誘われたのをきっかけにインラインスケートを始め、2003年には当時最有力インラインスケートブランドであるSALOMONの契約スケーターとなる。
    現在は北は北海道、南は沖縄、と日本全国で子どもたちを主な対象としてインラインスケートの講習会を開催し、これまでに数万人にインラインスケートの素晴らしさを伝える活動をしている。
    競技者としても優勝経験多数、現在は大会のデモンストレーションや審査員を務めている。

    著書:完全監修本『インラインスケート基礎テクニック&トリックスラローム完全マスターBOOK』