子供用インラインスケートX-ONEの上位版!フィラスケートWIZY ALUをレビュー!

こんにちは。インラインスケート講師を20年以上続けています“ひで爺”こと大原秀明です。
今回は久しぶりに子ども用インラインスケートのレビューです。

以前に「プロ講師が徹底検証!子ども用インラインスケートのおすすめはズバリこれだ!」という入門モデルのおすすめと、「最高グレードの子供用インラインスケート選び!有名メーカー3種で検証!」という中・上級者向けおすすめの記事を2本書いて、だいたい子ども用は網羅できたかなと思っていたのですが、
今回は子供用でもイチオシの【フィラスケートのX-ONE】アップグレードしたモデルが販売されていたので、検証してみました。

モデル名は【FILASKATES WIZY ALU】
何がアップグレードかというと「X-ONEと同じマイクロアジャスタブルのサイズ調整機能を備えつつ、フレームにアルミフレームを採用している」という部分です。

成長過程の子供にとって、インラインスケートの『サイズ調整機能』というのは必須で、だいたいの商品に備わっています。
商品のほとんどが2~3センチの幅を4~5段階、すなわち、5mm程度の間隔で調整できるようになっています。

一方で、フィラスケートのサイズ調整機能『マイクロアジャスタブル機能』とは、かかとについたつまみを回してサイズを調整する構造で、2センチの調整の間をつまみを40段階以上で調整できます。つまり、0.5mm程度のサイズ調整が可能という事です。
しかも履いたまま、自分で調整できるので、いちいちブーツを脱がずに微調整できます。

スケートがフィットすればするほど、滑りやすく上達しやすいので、X-ONEをイチオシしていましたが、今回X-ONE以外と同様に『マイクロアジャスタブル機能』が搭載され、なおかつ、滑走性能がアップするアルミフレームを採用しているというので、期待せずにはいれませんね!

それでは、詳しく見ていきましょう。

FILA SKATES – WIZY ALU

商品詳細

購入価格:18,980円(購入時)2022年最新モデル
形式:ソフトブーツ
ウィール:76mm80A×4輪
ベアリング:ABEC5
フレーム:アルミフレーム260mm
留め具:バックル、ベルト、シューレース
サイズ調整機能:40段階
サイズ:M(EU32~35)、L(EU35~38)、XL(EU38~41)

【付属品】

説明書、六角レンチ×2本、ショートシャフト1式

①足入れ感

1. インソール
前後に分割された2枚タイプ

サイズ調整をした際に土踏まず部分に重なることで、伸ばした時も縮めた時も対応できるように考えられている良システムです。

裏にマジックテープがあり、サイズ調整時も自動でインソールの長さが調整されるようになっています。

全てのサイズ調整できるインラインスケートに採用して欲しい良いシステムです。
半面、カカト裏が薄いので、もう少し分厚くなるともっと良いですね。現時点はちょっと薄くて痛いです。

2.インナー
全ての個所で分厚く良い感じです。

トイスケートのように入口部分以外は薄っぺらいなどではないので、足にも優しいです。

②留め具

・すね部分
バックル式

簡単に外れないようにロック機構付き

・足首部分
マジックベルト式

・足の甲部分
シューレース式
締めやすい構造になっているのが高評価です。

 

③支える力(シェル)

ソフトタイプのブーツなので、ハード部分が少なめです。
軽量で扱いやすいがしっかりとしている。

④フレーム

材質:6005番アルミ
形状:立体成型
長さ:260mm

フレームスペーサは無いタイプ
ウィールの付け外しが容易になり、部品の紛失が防げます。

色んな部分が立体になっていて、安価な割に強くなるように工夫されているのがわかります。

フレームはただの1枚板ではなく前からみても立体に加工されているのがわかります。

⑤ウィール

サイズ:76mm
硬さ:82A
カラー:単色ブラック
コア形状:安価タイプ
3大メーカーでの標準的なウィール

⑥ベアリング

規格:ABEC5
スペーサ:6mmアルミ
スペーサがアルミなので良いですね。
(悪いものは樹脂製)

⑦サイズ調整機能

マイクロアジャスト機能
ブーツ後ろのツマミで調整するタイプ
数えたところ、47段階でした。

ツマミを引き出し、反時計回りに回すとサイズがアップします。

少し大きめにセットしてから履き、その後短くしていき、つま先が当たった所で半回転戻しセットします。
人間は左右の足でも微妙にサイズが違うのですが、その微妙な違いなどもフィットさせることができるこの機能は秀逸です。
成長に合わせるのも容易なのがうれしいですね。

・最長状態
つま先部分が前後する

・最短状態

⑧ヒールブレーキ

附属のショートシャフトを使うことで外すことも可能です。

かかとのシャフトを緩めて外し、附属のショートシャフトに交換します。

左が付属のショートシャフト。
右がヒールブレーキ用ロングシャフト。

⑨購入価格

⑩滑走データ

最高速度:16.3km
平均速度:15.0km

総評

滑り心地は素直に気持ちよく前に進みます。
フレーム長がやや長いので、若干小回りが利きにくいですが、前に滑る分には快適です。

アルミフレームの特性もありスピードも速いです!
しかし、ハードブーツのようなしっかりとした支えは無いので、しっかりとまっすぐにインラインスケートに乗るように心がけたいところですね。

なんといっても、マイクロアジャスタブル機能はとても良いですね。
左右の足の微妙な違いもサイズ調整することができるのも大きな利点です!

X-ONEの「ソフトブーツ×樹脂フレーム」を基準とすれば、「ソフトブーツ×アルミフレーム」なら能力20%アップ「ハードブーツ×アルミフレーム」なら50-100%アップぐらいの差はあります。
WIZY ALUX-ONEの20%能力アップが期待できそうですね!

今まではマイクロアジャスタブル機能が欲しければ、X-ONEの一択でしたが、アルミフレーム搭載された上位版の『WIZY ALU』もおすすめできる性能だったので、価格が高くてもよりいい商品を求めていた方にはオススメです!

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ABOUTこの記事をかいた人

インラインスケート講師

日本ローラースポーツ連盟の公認指導者であり、日本インラインスラローム協会監事。
1998年に友人に誘われたのをきっかけにインラインスケートを始め、2003年には当時最有力インラインスケートブランドであるSALOMONの契約スケーターとなる。
現在は北は北海道、南は沖縄、と日本全国で子どもたちを主な対象としてインラインスケートの講習会を開催し、これまでに数万人にインラインスケートの素晴らしさを伝える活動をしている。
競技者としても優勝経験多数、現在は大会のデモンストレーションや審査員を務めている。

著書:完全監修本『インラインスケート基礎テクニック&トリックスラローム完全マスターBOOK』