10台以上乗り比べて分かった! キックボード選びで大切な5つのポイント

キックボード選びの5つのポイント

こんにちは、日本ローラースポーツ連盟公認指導者の“ひで爺”こと大原秀明です。
私は、インラインスケートの講師をしていますが、最近、街のお手軽な移動手段・アウトドアスポーツのギアとして、キックボード・キックスクーターにはまっています。

『キックボード』には、『キックスクーター』や『キックスケート』など、さまざまな呼び方がありますが、ここではどなたでもわかり易いように最も多くの人に使われている『キックボード』で表記します。 

実は海外(ヨーロッパ等では特に)では大人も使うのが当たり前で、「1人に1台」は普通みたいで、レンタル自転車みたいにキックボードシェアリングするサービスまであるようです。

キックボードシェアサービス出典:entrepreneurs.alsace

それほど街中の移動手段として、かなり優れモノだと認識されているのですね。

確かに自転車は小回りも効いて便利ですが、駐輪場が必要だったり、気軽に電車に持ち込んだりはできません
しかし、キックボードなら小さく折りたたんで電車にも乗れますし、車のトランクに数台まとめて入れることもできるとあって、人気があるようです。

Frenzy Scootersさん(@frenzyscooters)がシェアした投稿

というわけで、私もキックボートに興味を持ったのですが、いざ、選ぼうとしても、色々とあってビックリしてしまいました。
インラインスケートのように分類されているわけでもなさそうだし。価格帯も数千円のものから数万円のものまであります。

いったい何を買ったら失敗しないのか?
逆に何を買えば自分のしたいことにぴったりなのか?

わからないし、迷いますよね。

  • 街乗り用とアウトドア用は何がどう違うのか?
  • 5000円のものと20000円のものではそこまで性能に差があるのか?
  • そもそも、キックボードに必要な機能って何だろう?

確かにメーカーのサイトを見ると、それらしいことは書いてありますし、性能表などがついている物もあります。
しかし、本当の使い勝手は、実際にさまざまな場面で乗り比べたり、使ってみたりしないと、わからないものです。

というわけで、今回もインラインスケートと同様にトイザらスで売っている安価なキックボードから、専門メーカーのキックボードまで10台以上を購入して性能を調べ実際に乗り比べてみました。

キックボード並んでいる写真

キックボードで近所のカフェに出かけたり、電車に乗ったり、仲間と海岸へツーリングに出かけたり…。

その結果、わかったことはキックボードを選ぶ際に大切なのは次の5つのポイントだということです。

キックボード選びの5つのポイント
  1. 滑走性能 (一蹴りで遠くまで進む)
  2. 快適性 (振動が少なく、音が静か)
  3. 安全装備 (ブレーキ、ライト装備)
  4. 携帯性 (コンパクトになる)
  5. デザイン 

通勤など街中の移動に使うのと、オフロードでガンガン走り回るのでは、もちろん、選ぶものは変わってきます。
それでも、今回ご紹介する5つのポイントは、その基礎的な共通部分といえます。

では、早速、この5つのポイントについて解説していきたいと思います。
この記事を読めば、キックボード選びに必要なすべての視点を理解することができるでしょう。

1. 滑走性能 

滑走性能とはキックボードが前に進む性能です。同じ力で蹴ったときに、より速く、長く前進するものほどよい滑走性能を持っているといえます。

キックボード

同じ力で蹴ったときに、より速く、長く前進するものほどよい滑走性能を持っているといえます。
どのキックボード選んでもそんなに滑走性能が変わらないのではと思われるかもしれませんが、メーカーやモデルによって実は大きく異なりキックボードを選ぶ際の重要なポイントとなります。

この滑走性能が良いのと悪いのでは、乗った時の気持ちよさが全く違ってくるからです。

滑走性能の良いものは一蹴りするだけで、10メートルくらいはスッーと進みます。
「しんどくない」ということもありますが、それ以上に、疾走感が心地いいです。

それに対して、滑走性能が低いと、いくら蹴ってもちっとも進まないという感じで、こちらはしんどいうえに大変ストレスです。

では、この滑走性能は何によるのか?

具体的に言うと、「乗り手がより簡単に、かつ効果的に蹴りやすくする」ためのハンドル高さや幅、デッキの高さ、本体の強度などの部分と、「いったん進みだしたら、その力をできる限り削がないように長く滑走できる」ためのベアリングやウィール(タイヤ)部分に分けられると思います。

これらを含めて滑走性能として評価します。

そして後者のウィールやベアリングの方が滑走性能に大きく影響します。

ではカタログ上では何を基準にすれば良いでしょうか?

一番重要なのはウィールの大きさ

実際に乗ってみると、よくわかるのですが、滑走時には路面の影響をかなり受けます。
そして、コンクリートでもアスファルトでも、意外と街中の道路はデコボコしています。

そういうとき、直径の大きなウィールほど路面の影響を受けにくくなります。
だから、「大きなウィール(タイヤ)」の方が滑走性能は良いと言えます。

しかし、大きすぎると今度はキックボードの大きな魅力の一つである、持ち運びや収納性が低下します。

では、具体的に何センチくらいがいいのか?
一昔前の主流はウィールの直径は100mmくらいでしたが、最近はビッグウィールとして145mmくらいかそれ以上のものもずいぶん出てきています。

個人的には最低でも145mm以上、できれば205mmをお勧めしたいです。

ウィールの大きさ比較

145mm以下だと、かなり綺麗な路面なら問題ありませんが、粗いアスファルトになると145mmでさえ振動を強く感じ、145mmと205mmで比べると段違いに205mmが振動を楽に感じます。

これは走破性能が違うからで、ホイールが大きい方が段差を乗り越える力が強く、段差に引っ掛かりにくいのです。

歩道が始まる、わずか1.5cmほどの段差でさえ、ひっかかると減速したりハンドルを取られたりします。

やはり、『最低でも145mmは欲しい。』というのが今回比べてみた結果です。

2. 快適性

エアタイヤ or サスペンション付きがおすすめ

たとえ205mmのウィールのキックボードに乗ったとしても、荒れた路面ではそれなりに振動が激しく、乗り心地は悪くなります。
走ってみるとわかるのですが、街中のアスファルトでさえ、硬いタイヤだと凹凸を拾って、結構ガタつきます。
そして、この振動をタイヤやボディが拾ってガタガタという音が出ますから、気になる人は不快かもしれませんし、実際にうるさい音が恥ずかしいという意見もありました。

この振動(音)を抑える機能として代表的なのが、自転車のようなエアー入りタイヤサスペンションです。

エアタイヤは、タイヤそのものががたつきを吸収してしまうのでとても快適です。
私も乗った時は、その静かさにびっくりしました。
オフロードでも乗る可能性があるなら、エアタイヤは必須といえるでしょう。小口径の硬いポリウレタンタイヤだと、土の上ではタイヤが沈み込んでしまい、そもそも走れないでしょう。

エアタイヤ

もう一つ、サスペンション機能がついているものがあります。
たいていは、前輪の上にバネが装備され、それがガタツキを吸収します。
街乗りなら、エアタイヤよりも滑走性能が高いポリウレタンタイヤにサスペンションを搭載したものがお勧めです。

サスペンション

この2つが乗り心地で最も効果のある機能ですが、これ以外にもいくつかポイントがあります。

ハンドルグリップ

ハンドルグリップには分厚く柔らかいウレタン製のものから、硬くしっかりした硬質ゴム製のものなどがありますが、柔らかいウレタン製のものの方が振動は吸収されやすいです。
ただし、手にしっかりとフィットする形状のグリップは操作性が向上するので、安定感が上がり、1蹴りの力も上げることができます。

ウレタンウレタン素材
硬質ゴム硬質ゴム素材

ハンドル幅

ハンドル幅は広い方が滑走時に安定します

同時にハンドル幅が広いということはそれだけスペースを取ります。

逆にハンドル幅が狭いと狭い通路や混雑時にすれ違いやすいという利点があります。

しっかりツーリングなどしたいなら幅は広めに、街中でコンパクトに走りたいなら狭めがいいでしょう。

ハンドル幅34cmハンドル幅34cm
ハンドル幅47cmハンドル幅47cm

デッキ(足を乗せる部分)の大きさ

ホイールベース(前輪と後輪の間の距離)が長いほど走行時安定するのは車と同じです。
ですので、デッキの全長が長いほうが安定性が良いです。

デッキの全長の違い

また、足を載せるデッキの横幅の広さはあまり狭いと安定感に欠けて安全性能は低くなります。
あと、片足で常に立っているようになるのでちょっと辛いです。その点、広いモデルだと両足を乗せることが出来るのでとても快適ですね。

両足を乗せた画像

デッキ高さ

デッキの地面からの高さは、低い方が地面を蹴り易く、その分、疲労は少なくなります
しかし、同時に低すぎるとデッキが段差で地面に当たる場合もあります。

デッキの高さ

3. 安全装備

ハンドブレーキ付きがおすすめ

安全装備で一番重要なのは、ブレーキでしょう。

キックボードの一般的なブレーキは、後輪のカバーを足で踏むことで、後輪とカバーが接触して、止まるフットブレーキです。
そして、最近増えてきたのが、自転車のように、ハンドルに付いたレバーを握ることでかかるハンドブレーキ付きモデルです。
ハンドブレーキ付きのものにはたいていフットブレーキもついています。

ハンドブレーキハンドブレーキ
フットブレーキフットブレーキ

 

この二つを比べると、ズハリ、ハンドブレーキ付きがお勧めです。

ハンドブレーキの大きな利点は3つあります。

①ブレーキをかけたいときに簡単にかけられる

フットブレーキは体重や足の力をかけることができるのでより強い力でブレーキがかけられます。
しかし、キックボードはキックしながら進みますので、ブレーキしたいと思った瞬間にはブレーキに足をかけるのが難しいときがあります
実際に子供達はフットブレーキよりも先に足を地面につけて止まろうとしていました。

②バランスが安定しやすく安心

ハンドブレーキだとフットブレーキに足を置かなくてもいいのでバランスを崩しにくく、安全です。
さらに、下り坂などで両足をデッキに載せたままブレーキをかけられるのはとても安心です。

③ハンドブレーキに慣れている

ほとんどの人が自転車に慣れており、つまり、ハンドブレーキを使っています。
とっさの判断でブレーキをかけなければならない時などは、やはり、反射的にハンドルグリップを握ってしまいます。

これらのことから、フットブレーキだけのキックボードよりもハンドブレーキ付きのキックボードの方が優れています。

ただ、ハンドブレーキなら必ずよく止まるのかと言われれば、必ずしもそうではありません。
メーカーやモデルによっても制動性は異なります。これらもチェックが必要です。

ブレーキ以外の安全装備としては、ベル、ライト、反射板などがあります。
これらは、オプションで自転車用の物をつける事が出来ますので、用途によってつけた方がより安全に楽しめます。

ベル画像

4. 持ち運び、折り畳み機能

キックボードを移動手段として考えるとき、コンパクト性というのは極めて重要です。

通勤・通学用にと考えるのなら、

・簡単に折りたたんで電車やバスに乗れるか?

すぐにセットアップして 走り始められるか?

・デスク下やロッカーに収まるか?

というのが走行性能よりも大変重要になります。

トリック(技)をするフリースタイル用の特殊なキックボード以外は、たいていハンドルの根元部分から車体を折りたたむことができます。
基本はロックレバーを倒しロックを外してから、トリガー(引き金)などを使い折りたたみます。

レバーのみで折りたたむ方法や、ロックレバーとトリガーが1つの動作でできるスライド機能などがあります。
これはロックレバーとトリガーなどで折りたたむ2アクションとレバーやスライドだけで折りたたむ1アクションを比べてみると段違いに1アクションのものが優れています。
実際に折りたたむとわかりますが、折りたたむ時にしゃがむ動作が必要ですが1アクションだと持ち上げながら折りたためるので早いだけでなくしゃがまなくて良いので非常に楽です。

JDRAZERの折り畳みレバー式
トイザらスのキックボード折り畳みスライド式

 

さらに小さくするために、ハンドルグリップ部分も簡単に取り外してたためるものもあります。
ここまで小さくできると、車のトランクに積んだり、通勤でオフィスに持ち込んで机の下に置いておいたりすることもできます。

ハンドルグリップ折り畳み

あと、大きさと重さに関してですが、重さは軽い方が良いのですが、軽さを狙いすぎて、大きさがあまりに小さいと安定感に欠けてしまいます。
なので、ある程度の大きさを保ちつつ、構造などで軽量可を図ったものがお勧めです。

そして、最近は肩にかけて持ち運びするためのストラップがついている物もあります。
このショルダーストラップは実は持ち運びに大変便利です。

手で持っていると両手が使えないし重さを実感してしまいますのでショルダーストラップは欲しい装備ですね。
駅から目的地までの移動も電車内で折りたためる機能が役に立ちました。

ストラップつきキーボード

5. デザイン

私の場合はデザインが結構気になりました。
日本では「キックボードは子供のおもちゃ」という認識があるように感じますから、なおさら、大人っぽいカッコいいものがほしくなりました。

カッコいいのとそうではないもの。何が違うのかというと、それはデザインに凝っているかどうか?だと思います。
デザインに関しては、主観的なものなので、客観的な優劣はつけにくいのですが、自分がそれをどう感じるか?というのは大事な要素です。

特に知っておいてほしいことは、最近のキックボードは、一昔前に比べて、かなり多様になっているということです。
そして、その中には大人が乗っても恥ずかしくない、むしろ優れたインテリアになりそうなくらいのスタイリッシュなものまであります。

カッコイイキックボード

実は今回、キックボードについて周りの大人の友人たちに聞くと「とても便利そうだけど、見た目が子どもっぽくて…」という意見が多かったのです。
そして、彼らのほとんどは幼児用の三輪タイプのものや子ども用の派手な色やキャラクター物しか知らないようでした。

スタイリッシュなものを見せると、「これなら通勤やちょっとした買い物に使ってもいいかも…」と早速心を動かされていましたから、ぜひ、みなさんも納得のいくデザインのものを見つけてほしいと思います。
やはり、人前で乗る以上、カッコいいものの方がいいし、乗っていて楽しめます。

まとめ

重要なのは、『楽しいか』『安全か』『持ち運びしやすいか』だと感じました。

『楽しい』とは、楽に滑れて、デザインが良くって、どこでも滑れる、でしょう。
楽に滑るには、『走破力』『スピードが落ちない』『疲れにくい』が理想ですよね。
デザインもやっぱり重要。やっぱりかっこいいものが欲しいし乗りたい。

『安全』はブレーキやベルなどの装備で決まります。
『持ち運びのしやすさ』は重さ、大きさ、折りたたんだ形、などでしょう。

おすすめキックボード
アウトドア・オフロード、街乗り・通勤、それぞれでオススメのキックボードランキングを付けました!

アウトドア・オフロードでおすすめのキックボード4選!オフロードタイヤランキング

2018.07.26

街乗り・通勤におすすめのキックボード4選!20種類以上乗り比べたランキング!

2018.07.01

 

 

キックボード選びの5つのポイント

4 件のコメント

  • すごく良い乗り物だと思いますが、大メーカーが力を入れれば、もっと安全でスマートな
    ものが開発されると思いますが。
    経済効果の問題であまり本気になりそうにない気がします。

  • コメントを残す

    メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

    ABOUTこの記事をかいた人

    ヒデ爺

    インラインスケート講師

    日本ローラースポーツ連盟の公認指導者であり、日本インラインスラローム協会監事。
    1998年に友人に誘われたのをきっかけにインラインスケートを始め、2003年には当時最有力インラインスケートブランドであるSALOMONの契約スケーターとなる。
    現在は北は北海道、南は沖縄、と日本全国で子どもたちを主な対象としてインラインスケートの講習会を開催し、これまでに数万人にインラインスケートの素晴らしさを伝える活動をしている。
    競技者としても優勝経験多数、現在は大会のデモンストレーションや審査員を務めている。

    著書:完全監修本『インラインスケート基礎テクニック&トリックスラローム完全マスターBOOK』