最高グレードの子供用インラインスケート選び!有名メーカー3種で検証!

こんにちは、日本ローラースポーツ連盟公認指導者の“ひで爺”こと大原秀明です。

以前に『プロ講師が徹底検証!子ども用インラインスケートのおすすめはズバリこれだ!』という記事を書いて、たくさんの反響を頂きました。
その時は、3大ブランドの子ども用インラインスケートの中でも特に初心者が最初のスケートとして選びやすいものをご紹介しました。

今回の記事では、初心者用としても優れていますが、もっと本格的に滑りたいスラロームなどにも挑戦してみたいと考えている中・上級者の子供達にぴったりの子供用としては最高グレードのインラインスケートをご紹介したいと思います。

子供用も大人用も同じで、入門機種はどうしても価格重視で作られています。
そのため、熱心な子供達が急激にスケート能力を向上させると、いくら3大ブランドのものでも、入門機種では物足りなくなってしまうことがあります。

逆に言うと、初心者用から最高グレードのものに変えたら、難しかった技が簡単にできるようになって「自分が急にうまくなった!!」となります。

初心者用と最高機種では何が違うのでしょうか?
大雑把に言うと、インラインのグレードは下からソフトブーツ・樹脂フレーム << ソフトブーツ・アルミフレーム <<<<<< ハードブーツ・アルミフレームとなります。

これは価格も同じ順で、ハードブーツ・アルミフレームが一番高いです。

これを性能の違いとして説明すると、
「自分の力を無駄なく、正確にスケーティングに伝達させられるか」の差です。

ソフトブーツ・樹脂フレームだとどうしても、柔らかかったりして、ぶれたり、力が分散してしまうところがあるのですが、ハードブーツ・アルミフレームだとそれがありません。

なので、ハードブーツ・アルミフレームを履くと、立つだけでも楽に立てるし、少し滑れば、びっくりするくらいよく滑れます。

個人的な感覚だと、同じメーカーでソフトブーツ・樹脂フレームからソフトブーツ・アルミフレームに替えると、パフォーマンスは20%くらいアップした感じで、ソフトブーツ・樹脂フレームからハードブーツ・アルミフレームに替えた場合は、50-100%、つまり最高で2倍くらいうまくなった感じがします。

そこで、今回は少しなら予算をかけてもいいということを前提にグレードアップした子供用インラインスケートを検証していきたいと思います。

具体的には3大ブランドの最上級モデルを一つずつチェックしていきます。

検証に選んだ製品

①メーカー:K2(ケーツー)
 商品名:SK8HERO Boa ALU

②メーカー:FILA SKATES(フィラスケート)
 商品名:NRK JUNIOR

③メーカー:ROLLERBLADE(ローラーブレード)
 商品名:CYCLONE

以下の10チェックポイントをチェックします。
10のチェックポイント
  1. 足入れ感(インナー)
  2. 留め具
  3. 支える力(シェル)
  4. フレーム
  5. ウィール
  6. ベアリング
  7. サイズ調整機能
  8. ヒールブレーキ
  9. 価格
  10. 滑走データ

各ポイントの具体的な説明を知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。

7つのポイント

インラインスケートを選ぶ際にチェックすべき7つのポイント

2017年12月13日

検証① K2 – SK8HERO Boa ALU

K2製アルミフレーム採用のインラインスケート。BOAシステムという特殊なシステムを搭載した靴紐を結ばなくても良いインラインスケート。K2のジュニアでは最高峰のモデルです!

商品詳細
価格:12,800円(Amazon購入時)2019年最新モデル
重量:左足1,169g、右足1,308g
形式:ソフトブーツ
ウィール:76mm80A×4輪
ベアリング:ABEC5
フレーム:アルミフレーム233mm
留め具:バックル、ベルト、BOAシステム
サイズ調整機能:5段階
サイズ:S17~不明、M19.5~23、L22~25.5

【付属品】
紙もの解説書、保証書関係だけです。
六角レンチなどの工具もヒールブレーキ外したあとのシャフトも付属していません。


①足入れ感

足首前の部分(※写真の指さし部分)がちょっとゴワゴワします
クッションはエントリーモデルに比べるとかなりしっかりしていて良い感じです。

インナーは外せず、インソール(中敷き)も外せません。
サイズ調整機能のせいで滑ると土踏まずよりも少しつま先よりの足裏部分が少し出っ張っていて痛いです。

靴の上の方からみたところ。

グリーンとブラックの境目に段差があって、滑るとそこがちょっと当たる。インソールを1枚追加する?

②留め具

スネ部分はバックル

足首部分はベルト
ベルトは軽量で安価だが、転倒時に切れてしまうことがある

足の甲はシューレース(靴紐)ではなく特殊ケーブルを使ったBOAシステム。

この特殊ケーブルがブーツ全体を締めてくれる

この丸部品を回すだけで良いのです。

靴紐を結ばなくて良いので、子供達も自分で履けるようになる!と期待したいところですが、この部品、ちょっと固くて子ども自身で簡単に締めにくそう・・・。
大人なら大丈夫なので、履かせるのはやっぱり大人の補助が必要です。
しかし、楽なのは本当です。
締め付け具合は靴紐と同じような感じで、特別にフィットし易いとは感じませんでした。

締める時は押した状態で回します。

緩める時は写真のように丸部品を引っ張ります。ちょっと硬いです。

③支える力(シェル)

硬いハード部分は黄色い点線で囲んだこの部分だけです。

エントリーモデルと比べるとかなりしっかりした感じです。

それでもハード部分が多いモデルに比べると足が斜めになりやすいので、しっかりと真っすぐ立つように心がける必要があります。

ハード部分が少ないので、その分安価ではあります。

④フレーム

材質:アルミ
形状:立体プレート
長さ:233mm

ちゃんとしたブランドのアルミフレームなので滑りも良いです。
軽く前に進む感覚はアルミフレームモデルだからでしょう。

フレームのウィールシャフト取り付け穴は片側は丸ですが、片側は四角になっています。

この工夫のおかげで六角レンチ1本でシャフトを締めることが可能です。
その六角レンチが付属してないのはちょっと不親切に感じます。
海外ではだれでも持っている前提でしょうか?

⑤ウィール

サイズ:76mm
硬さ:80A
カラー:単色ブラック
コア形状:安価タイプ
単色系は透明系よりも持ちが良い傾向があります。

⑥ベアリング

規格:ABEC5
スペーサ:6mmアルミ

ベアリングスペーサがアルミ製にパワーアップしています。
この部品がアルミになるだけで滑りが大きく違いますのでとても良いグレードアップです。

⑦サイズ調整機能

この部分を押してサイズ調整をおこないます。

調整は5段階
22~25.5cmまで調整可能です。
US4、US5、US6、US7、US8の5段階とブーツ底面に表記されています。

最小状態 ↓

最大状態 ↓ だと指で抑えたこの部分の強度が不足するのは残念。
ちょっとぐにゅぐにゃしますので最大よりも少し小さいサイズで履くことをおすすめします。

 

⑧ヒールブレーキ

右足のみに付属。


ただし、ヒールブレーキを外した時用のシャフトは付属しておらず、外した状態での滑走は無理
ブレーキ性能は普通。
ヒールブレーキを外した状態ではウィールを保持できませんのでブレーキ外した状態では使用不能です。

⑨価格

12,800円 Amazon購入時

⑩滑走データ

最高速度:16.4km
平均速度:13.4km

総評 [SK8HERO Boa ALU]

足入れ感はこのモデルでROLLERBLADEFILAの初心者モデルとようやく同等レベルになった感じです。

BOAシステムは靴紐を結ばなくて良いので子供でも自分で履けるかな?と思いきや、固いのでちょっと無理みたいです。
大人のサポートはやっぱり必須かもしれません。
でも、履かせるのは大分楽になりそうです。

アルミフレームだからか全体の作りが良くなったからか滑走感はかなり向上しています。
K2の初心者モデルMarleeとは雲泥の差なので、K2やソフトブーツが好きな場合でも最低こっちをお勧めしたい。

ソフトブーツはどうしても写真の状態になりやすいので注意が必要。

この状態はなってはいけない状態ですので、真っすぐ立つ癖をつけるしかないです。
ハードブーツなら自然にしていてもこの状態にならないので、個人的にはハードブーツを推したいですね。

ソフトブーツは軽いという定説があるのですが、後述する『FILA NRK JUNIOR』と比べて60gほどしか軽くありません。
もしかしたらBOAシステムが重いのでしょうか?

検証② FILA SKATES – NRK JUNIOR

FILAにはアルミフレーム搭載の機種は他にもありますが、どうせならハードブーツにグレードアップしてしまいましょう。
FILAのフリースケートモデルで自由自在に滑ってしまいましょうというモデルです。

商品詳細
価格:14,980円(Amazon 2019/07/01時点)2019年最新モデル
重量:左:1,245g、右:1,367g
形式:ハードブーツ
ウィール:72mm or 76mm×4輪
ベアリング:ABEC7
フレーム:アルミフレーム219mmor231mm
留め具:バックル、ラチェットバックル、靴紐
サイズ調整機能:4段階
サイズ:S17~20.5、M20~22.5、L22~25

【付属品】
付属品:六角レンチ付きプラスドライバー、六角レンチ、ヒールブレーキ取り外し時用ショートシャフト、紙物


①足入れ感

足入れ感はなかなかに快適
クッションも適度にきいていて良い。

写真のようにインナー(中身)が取り外せるので臭いが気になってきたら洗濯することができるのはとてもありがたい。

洗濯をすると臭いや清潔感だけでなくクッションが復活するのもポイント。(さすがに購入時には戻らないですが)

インソール(中敷き)
いたって普通。

ちょっと良いものに変更することが出来るのはポイント。
運動靴用に替えるだけで操作性が上がります。

②留め具

すね部はバックル

足首部分はラチェットバックル

普通のバックルよりも締め具合の調整がしやすい、ちょっと上のグレードのバックルです。
銀色部分をギコギコすると少しずつ締まっていきます。
大人用でも少し良いブーツにしかついていません。

足の甲部分は靴紐

通常よりも穴数が少ない印象。
締めやすさを重視していると思われます。
※写真の商品開封時はこんな感じでしたが、靴紐はもう一段上まで通しましょう。

③支える力(シェル)

ハード部分(黄色点線囲み部分)

ハード(プラスチック)部分がほとんどをおおっている作りなのが、ハードブーツと呼ばれる理由です。
しっかりと足を支えてくれるので、ソフトブーツの時のように、力が逃げることがありません。
間違った足の形に曲がることもないので、ただ滑っているだけでも上達していきます。

また、横に曲がらないので衝撃を足首部分に伝えにくいのもハードブーツをお勧めしているポイントです。

サイドバンパー付き。

この部分はよく地面に擦れるので別パーツがくっついているのはとてもありがたい。
大人用のちょっと良いブーツには付いている装備です。

④フレーム

同じアルミフレームでも『K2 SK8HERO Boa ALU』と違いこちらは一体型
長さは、Sサイズ:219mm、M~Lサイズ:231mm

写真のような感じでフレーム取付部までアルミなのでプラスチック部品の周りにアルミフレームをコの字に組んだものとは剛性が全然違います。

製造コストももちろんこちらの方が上で、上級モデルのインラインスケートは全てこのような形式です。

⑤ウィール

Sサイズ:72mm85A
M~Lサイズ76mm85A
色は透明なものよりも単色の方が持ちが良いとされています。

⑥ベアリング

規格:ABEC7
スペーサ:6mmアルミ
ベアリングスペーサがアルミ製にパワーアップしています。

この部品がアルミになるだけで滑りが大きく違いますのでとても良いグレードアップです。

⑦サイズ調整機能

この部分を押してサイズ調整をおこないます

調整は4段階
22~25cmまで調整可能です

ハード素材(プラスチック)部分が多いのでサイズ調整については不安は感じませんでした。
ただし、同じFILA社製の製品ならX-ONEと同様のサイズ調整機能を期待してしまいます。
他社製品も同じですが、このボタンがぶつけて壊れそうで一番不安です。

FILAは内側にあるだけマシですが。

⑧ヒールブレーキ

付属している短いシャフトに交換することでヒールブレーキを外した状態で滑走することが可能です。

ブレーキはテクニックがついてくるとヒールブレーキ無しでブレーキをかけることが出来るようになります。
そして、このブレーキが外せることでできることが、インラインスケートの世界がぐっと広がりますので外せることは大事です。
また、もしも必要になった場合には戻せますので外せる製品がお得です。

⑨価格

14,980円 Amazon購入時

⑩滑走データ

最高速度:16.9km
平均速度:13.0km

記録としては大差ないですね。

総評 [NRK JUNIOR]

やはりハードブーツは足をしっかりと支えてくれるのが良いです。

フレームもちゃんとしたアルミフレーム。
アルミプレートをプラ部品で支えているものや、アルミプレートを曲げたものとは全然違います。
上級インラインスケートと同じようにコの字型のフレームは良く滑ります

クッションもちゃんとしていて、サイドバンパーも装備
サイズ調整機能がついてこの性能はなかなか感動ですね。
ラチェットバックルで足首部分が締めやすいのもグッド!

検証③ ROLLERBALDE –  CYCLONE

ROLLERBLADE社でもアルミフレーム搭載でハードブーツがありました!
サイズ調整機能は弱いがその分性能は高め!お値段も高め!

 
商品詳細
価格:19,440円(楽天購入時)2019年最新モデル
重量:左:1,261g、右:1,396g
形式:ハードブーツ
ウィール: 76mm×4輪
ベアリング:SG5(ABEC5相当)
フレーム:アルミフレーム231mm
留め具:バックル、ラチェットバックル、靴紐
サイズ調整機能:2段階
サイズ:S20~21、M22~23、L24~25

【付属品】
付属品:六角レンチ(ロング)、六角レンチ、ヒールブレーキ取り外し時用ショートシャフト、紙物


①足入れ感

足入れ感は快適。
クッションも適度に効いていて良い

FILA同様、インナー(中身)が取り外せるので洗濯することができる

インソール(中敷き)
FILA NRK JUNIORと比べると僅差だが良い感じ。

②留め具

スネ部分はバックル。
転倒時の外れ留め機能付きなのがうれしい

足首部分はベルト
ここはラチェットベルトにして欲しかった。

甲部分は靴紐
普通な感じです。

③支える力(シェル)

FILA同様ハードブーツなので、しっかりと足を支えてくれるます。

ハード部分(赤色点線囲み部分)

こちらもFILA同様サイドバンパー付き

④フレーム

アルミ製のフレームはプレート上のアルミをコの字型に折り曲げたもの。

フレームのグレードは、

樹脂製 < 平たいアルミをプラにくっつける < 形状がついたアルミをプラにくっつける < 立体的なアルミをコの字に曲げる << コの字型整形のアルミフレーム

の順にレベルアップしていく。

 

⑤ウィール

サイズ76mm85A
色は透明なものよりも単色の方が持ちが良いとされています。

⑥ベアリング

規格:ABEC7
スペーサ:6mmアルミ
ベアリングスペーサはアルミ製
樹脂製よりもアルミ製の方がウィールの回転がよくなります

⑦サイズ調整機能

サイズ調整機能と言っていいのかどうか・・・。
このモデルの最大の弱点です。
この部品をインラインスケートの中に入れてサイズ調整の代わりにします。

つまさき部分になります。

ちょっと痛いように感じますが・・・、付け方次第でよくなるのかな?
このサイズ調整は横幅については考慮されていないので、良くないと思います。

⑧ヒールブレーキ

FILA同様、付属している短いシャフトに交換することでヒールブレーキを外した状態で滑走することが可能です。

製造上の理由からか、部品点数が多いので無くさないように注意。

⑨価格

19,440円 楽天購入時

⑩滑走データ

最高速度:16.8km
平均速度:14.1km

平均速度が速い。
サイズ調整機能が無い分力が逃げ難いためだと思います。

総評 [CYCLONE]

サイズ調整機能がないせいか、滑走性能が高い
とても滑りやすいので、サイズ調整機能がいらない子供には良いと思います。

良いブーツですが難点がいくつか。

・フレームがコの字型整形のアルミフレームではない
・ラチェットバックルではなくベルト
・サイズ調整機能は期待できない
・ちょっと重い

上記4点が許せるのならベストバイ!です。

検証結果

今回は子供用のグレードアップしたインラインスケートを有名ブランド3社で選んでみました。

個人的に、

K2はBOAシステムが面白いけど、ソフトブーツなのに軽量じゃない点で没。

ROLLERBALDEはクッションも良く、滑走性能もサイズ調整機能を無くした分だけ高くなっています。
足首部ベルトがラチェットバックルであれば滑走性能はなかなか良い性能でした。
サイズ調整機能はないと思った方がいいので、成長の終わった足か、もしくは成長するたびに買い替えることを前提とするなら、子供用としては最高の逸品だと思います。

FILAはハードブーツでラチェットバックル、アルミフレームもいいし、サイズ調整機能付き、というバランスよく性能が高いモデル。
ただ、サイズ調整機能がある分、クッション感はROLLERBALDEに劣る、そんな感じですが、サイズ調整機能付き子供用インラインなら間違いなく最高機種だと思います。

言い換えれば、サイズ調整機能が欲しければFILA必要なければROLLERBALDEという感じです。

どっちを買ってもかなりの性能を持っていますので、あとは練習あるのみです!

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ABOUTこの記事をかいた人

ヒデ爺

インラインスケート講師

日本ローラースポーツ連盟の公認指導者であり、日本インラインスラローム協会監事。
1998年に友人に誘われたのをきっかけにインラインスケートを始め、2003年には当時最有力インラインスケートブランドであるSALOMONの契約スケーターとなる。
現在は北は北海道、南は沖縄、と日本全国で子どもたちを主な対象としてインラインスケートの講習会を開催し、これまでに数万人にインラインスケートの素晴らしさを伝える活動をしている。
競技者としても優勝経験多数、現在は大会のデモンストレーションや審査員を務めている。

著書:完全監修本『インラインスケート基礎テクニック&トリックスラローム完全マスターBOOK』