初心者に知ってほしい!! インラインスケートの正しい選び方

初心者に知ってほしい。インラインスケートの正しい選び方

インラインスケートを初めたいと思っていても、ブーツの種類も色々あって、準備するにも迷ってしまいます。

インラインスケートってどの様なスポーツなのか?どういうブーツを選べば良いのか?という点に関して、初心者の人が後悔しないスケートブーツ選びのポイントを押さえて紹介していきます。

インラインスケートってどういうスポーツ?

インラインスケートと言っても、実際に履いて滑ってみたことのある人は意外と少ないかもしれません。しかし、発祥の地ヨーロッパでは、日本よりもずっとポピュラー。
通勤や通学の移動手段であったり、街中や公園を爽快に疾走する子供がいたり、海岸のサイクリングロードをゆったりとクルージングする親子の姿なども頻繁に見ることができます。

本格的なスポーツとしても盛んで、日本ローラースポーツ連盟によると、専用の競技場でタイムを競う「スピード」、フィギュアスケートに似た「アーティスティック」をはじめ、「インラインホッケー」や舗装された斜面をスキーのように滑り降りる「インライン アルペン」などさまざまな競技があり、それぞれに世界選手権があるほど世界的なすそ野は広いといわれています。

インラインスケートを始める年齢(時期)は?

基本的には小学校に入る前の小さな子供からでも始められますが、子供用のインラインスケートの最小サイズがおおよそ17-18cmくらいなので、実際には小学生になって始められる方が多いです。

しかも、小学生時代というのは、神経系が急激に発達するころで、12歳までに90%の神経系が発達すると言われており、見よう見まねで次々と新しいことを習得してしまう一生に一度のゴールデンエイジと言われています。

なので、小学低学年から楽しく遊びながらバランス感覚や運動神経を養うことができるインラインスケートは子供の優れた体の成長にうってつけと言えるでしょう。

履けば分かるのですが、アイススケートに比べてとても安定しており、子供が初めて履いてすぐに立つことは難しくありません。
今まで経験のない大人でも子供と一緒に楽しめるようになるのはスケートボードやアイススケート、サーフィンなどに比べてずっと簡単でとっつきやすいものだと言えます。

大人にとっては関節などにあまり負担をかけずに全身運動ができ、さらにバランスをとることにより、体幹も鍛えられるので、シェイプアップやダイエット効果も十分に期待できます

せっかくなので、お子さんと一緒にチャレンジしましょう!!

スケートブーツのタイプ

インラインスケートを始めるには、必ず専用のスケートブーツが必要です。どのようなスケートブーツを選べばいいのか?
失敗しないためにも、まずはどういうタイプがあるのか知っておきましょう。

フィットネス

出典:filaskates.com

最も一般的でオーソドックスなのが「フィットネス」と呼ばれるタイプのものです。
最も滑りやすく、初心者が最初に選ぶのもこのタイプとなります。
ちなみにスケートを滑って健康になろうという目的で開発されたためにこの名前がついています。

このフィットネスタイプを子供用にしたものがキッズタイプと呼ばれるものです。
一般的であるために多くのメーカーからこのタイプのスケートが出されており、しかもそれぞれのメーカーの中でも種類が豊富です。

アグレッシブ

出典:k2skates.com

フィットネスタイプに比べて、ウィール(タイヤ)が極端に小さく(50-60mm)、頑丈な作りになっているのが「アグレッシブ」タイプです。

パイプと呼ばれる専用のコースでトリックを決めたり、スケートボードで見かけるように公園の手すりを滑ってジャンプしたりするためのもので、ウィールが小さく靴が頑丈なのも安定性を高めつつ、荒っぽい使用に耐えられるためです。

K2 Skatesさん(@k2skates)がシェアした投稿

フリースケート

出典:rollerblade.com

一見すると形はフィットネスに似ていますが、スラロームなどを楽しむために旋回性が高く、そのために比較的短いフレームが特徴的です。

スピード


出典:powerslide.com

スピードスケートのように専用のリンクでスピード競技を行うためのもので、走行性を高めるためにフレームは30cmを超えるなど長く、かつ、直径90-125mmの大径のウィールが特徴です。
フレームが長い分、旋回性は低いが、ウィールが大きいために少々の路面の荒れに関係なく高速スピードが出せます。

EcosSportさん(@ecossport)が投稿した写真

このほか、ホッケータイプなどもありますが、大きくはこの四つくらいに分けられます。

インラインスケートの選び方
初心者が押えておきたいポイント

では、初心者は、インラインスケートをどう選べばいいのでしょうか。
基本的にはまず、上記のフィットネスタイプを選びます。しかし、Amazon等で「インラインスケート フィットネスタイプ」と検索しても、たくさんのメーカーのたくさんのラインナップが出てきて、初心者はどれを選べばいいかが分りません。そもそも、◯◯タイプと表示さえなかったりします。

なのに、インラインスケートは他のスポーツに比べて、道具(スケート)に頼る比率が著しく高く、スケートブーツが少し違えば、滑り心地や上達するスピードさえ、かなり違ってきます。

初心者は履いてみても、それがいいのか悪いのか、比較するものがないので、最初の一台は間違いのない、いいものを選びたいものです。

特に子供は、最初にいいスケートに出会うことが重要です。
小さな子供は大人ほど集中力や忍耐力もありませんので、できるだけ簡単に楽しく滑ることができるようになることが大事だからです。
ここでは、初心者が押えておくべきいくつかのポイントを紹介します。

① 一流メーカーを選ぼう!

インラインスケートは見ての通り、構造が結構複雑です。
構造を分けると、大きくは上部の足を入れるブーツ部分と、下部のウィールが装着されているフレーム部分からなります。

上部のブーツと下部のフレーム

ブーツ本体は、柔らかい素材でできた、足を直接優しく包むインナーと、インナーをしっかり支える硬いシェルと言われる部分、さらには足首部分のカフ、しっかり締め付けるためのバックルなどの多くの部分からなり、ウィールもウレタン樹脂のタイヤ部分(だと聞いてますがシリコン樹脂であっていればOK)やベアリングなどからなっています。

用語説明

いずれも人間の足の形状や筋肉の動きなどをよく理解した上で、軽さや丈夫さ、耐久性、通気性などを確保できる特殊な素材で製造する必要があります。

つまり、きちんとしたインラインスケートを研究・開発・製造しようと思うと、それなりの資本や技術力が必要とされます。

そういう意味から、ローラーブレードフィラスケートパワースライドK2といった世界の一流メーカーは、世界選手権で使われるような最新スケートを生み出すための研究機関をそれぞれが持っており、それを使った一流選手からのフィードバックを、量産モデルの改良に役立てていたりしています。もちろん、品質管理も十分にしています。
だから、一流メーカーの初心者モデルならまずは安心だと言えます。

②トイスケートは避けよう

では、一流メーカー以外のスケートってどのようなものがあるのでしょうか?
ローラーブレードやフィラスケートのインラインスケートは別名「スポーツスケート」と呼ばれます。単純にスポーツメーカーからスポーツ用品として出ているからで、これ以外に「トイスケート」と呼ばれるインラインスケートがあります。

トイスケートというのは、スポーツスケートを模して、スポーツメーカーではない工場が自己ブランドをつけて市場で販売しているものです。

「トイ」とはおもちゃのことですが、その名の通り、玩具として、トイザらスなどのおもちゃ屋さんで売られていたりします。
スポーツメーカー品に比べて、圧倒的に安く売られています。

具体的にはスポーツスケートが子供向け入門用で安くても1万円くらいしますが、トイスケートは2,000~3,000円から買えたりします。安いのはいい点ですが、残念なことに品質も値段に比例するようで、トイスケートのポテンシャルはスポーツスケートに比べて、かなり劣ります。

トイスケート・スポーツスケート

インラインスケートの講習会に参加する子供たちを見ていても、最初はトイスケートを履いて来ている場合でも、ほぼすべての子どもがすぐにスポーツスケートに買い替えています。

その違いは履いてみると明らかなので、子供たちにもよくわかるのでしょう。
それなら、最初からスポーツスケートを選択する方が子供の上達のためにも、経済的にもよいと思います。

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2017.12.08

③乱立するブランド 間違わずに選ぶには

さらに最近はトイスケートとスポーツスケートの中間のような、よりお金をかけたトイスケートというものも市場に出てきました。実際にAmazonや楽天などでインラインスケートを検索すると、それらしいたくさんのブランド名が目につきます。おおっ!新しいメーカーか?と思っても、単に日本の販売業者が中国の工場から仕入れたものに自分でブランド名をつけただけというものがほとんどです。

そのメーカーが一流のスポーツ用品メーカーかどうかを判断するのに、誰でもできる簡単な方法があります。
気になったブランドがあれば、そのブランド名、例えば「フィラスケート(FILA SKATES)」「パワースライド(POWER SLIDE)」「K2」などをググってみると、いずれも本国の公式サイトがあります。そして、そこにはそのメーカーの歴史や製品、特許、技術、ポリシーなどが画像や時には映像で丁寧にしっかりと紹介されています。

にわかブランドにはそういった公式サイトはないので、そこを見るだけでもかなり判断できるでしょう。

④きちんとしたメーカーなら 最後は「足に合う」こと

スポーツスケートの中で候補が選べたのなら、最後は自分の使用方法・目的に一番応えてくれそうな製品を選びます。
小学生が履くことを想定した子供用の入門モデルには、各スポーツメーカーの滑りに関する性能的な差は実はあまりないかもしれません。

入門モデルなので、やたら高性能のベアリングが装備されていたり、やたら頑丈でかつ軽量のフレームが装着されている必要がないからです。
また、入門モデルだから、できる限り各社とも価格を抑えたいので、極端な差がつかないとも言えます。

ただ、一つ大きな違いになるかもしれず、かつ重要なポイントになるのが、サイズ調整機能です。子供用のスケートにはたいていの場合、S、M、Lの3サイズの製品があります。そしてそれぞれのサイズの中でさらに何段階かのサイズ調整ができるようになっています。例えばフィラスケートならSサイズが18.5~20.5cmMサイズが20.5~22.5cm、Lサイズが22.5~24.5mというように、それぞれのサイズが2cmほどの幅をカバーしています。

この2cmほどの間で3段階や5段階など、自分の足に合わせて微調整ができるようになっています。つまり、3段階なら6-7mm刻みで、5段階なら4mm刻みで調整ができることになります。
子供にとって、スケートのフィット感はとても大切です。きつくて痛ければ、滑りに集中できないどころか楽しむこともできません。しかも、子供は成長が早く、また、朝と夕方で若干、足の大きさが変わったりもします。さらには季節によっても靴下の厚さが変わったりして、これらも影響します。

これらのことから言えることは、子供用インラインスケートは、特に成長期の子供用は、サイズ調整ができるだけ細かく、しかも簡単にできることが重要です。インラインスケートは一旦履くと、脱ぐのが大変なので、できれば履いたまま調節できるとベストです。

そのために各社はこのサイズ調整機能にしのぎを削っています。5段階ぐらいのところもあれば、わずか2cmの中で40段階以上、つまり0.5mm幅で調節できるようなものまであります。もちろん、靴を履いたまま微調整できるものもあります。

↓より詳しく解説しています↓
もっと選び方のポイントを知りたいという方はこちらをみてください。

インラインスケートを選ぶ際にチェックすべき7つのポイント

2017.12.13

スケート以外の装備は?!

スケートブーツが決まれば、あと揃えなければいけないのは、プロテクターヘルメットです。

プロテクターというのは、たいてい3点セットになっており、その内容は肘あて膝あて手首保護用です。

必要ないのではと思う方もいらっしゃるかもしれませんが、これは絶対にあった方がいいです。慣れないうちはよく転びますし、地面が舗装されているので、直接膝や肘をつくと擦りむいたり痛めたりしますし、何よりプロテクターをすることによって、安心感が生まれますので、体が硬くならずに、早く上達します。

プロテクターは実際につけてみて自分の体に合ったものを選べると一番いいのですが、現実には身近に専門店がなかったりします。
そんなときに便利なのが、プロテクターがセットになったインラインスケート製品です。スポーツメーカーも、たいていのところがプロテクターの純正品をセットにした製品があります。それらはスケートの大きさに合わせて、大体このくらいの大きさが適しているという専用のプロテクターをセットしているので、よほど太っているなどという場合を除いて、サイズ的な失敗はないと思います。また、クオリティーについても本体同様安心です。

一方のヘルメットもプロテクターと同じ理由で必需です。ヘルメットは意外と選ぶのが難しいかもしれません。というのも、一流メーカーはたいていヨーロッパかアメリカに本社があります。そして、もともとは欧米人に向けに作られているので、ヘルメットも欧米人に合わせてあるからです。日本人の平均的な頭の形に対して欧米人のそれは前後に細長いと言われています。

つまり、頭の周囲が同じセンチでも欧米向けのヘルメットだと、日本人が被ると、横幅が窮屈で、前後にゆとりがある状態になってしまいがちです。なので、ヘルメットに関しては日頃使い慣れた自転車用などでもかまわないでしょう。
ただ、最近は、素材の進化で、硬度を保ちつつも、ある程度の弾力性がある「曲がるヘルメット」というものも登場していますので、そちらを試してみてもいいかもしれません。

装備がそろえば、いよいよ滑り始めよう!!

準備は万端、あとは滑るだけです!と言っても、履いてすぐにすいすいと滑れるわけではありません。でも、子供はこの時期、見よう見まねで何でも吸収できるので、家の庭やガレージが広ければ、道具を買い与えるだけで後は勝手に転びながら学ぶかもしれません。

しかし、それでもきちんとした指導者に基本を教えてもらえば、ずっと早く、安全に楽しく滑れるようになるでしょう。もし、近くで講習会が開かれるようならぜひ参加されることをお勧めします。

初心者に知ってほしい。インラインスケートの正しい選び方

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ABOUTこの記事をかいた人

ヒデ爺

インラインスケート講師

日本ローラースポーツ連盟の公認指導者であり、日本インラインスラローム協会監事。
1998年に友人に誘われたのをきっかけにインラインスケートを始め、2003年には当時最有力インラインスケートブランドであるSALOMONの契約スケーターとなる。
現在は北は北海道、南は沖縄、と日本全国で子どもたちを主な対象としてインラインスケートの講習会を開催し、これまでに数万人にインラインスケートの素晴らしさを伝える活動をしている。
競技者としても優勝経験多数、現在は大会のデモンストレーションや審査員を務めている。

著書:完全監修本『インラインスケート基礎テクニック&トリックスラローム完全マスターBOOK』