こんにちは、日本ローラースポーツ連盟公認指導者の“ひで爺”こと大原秀明です。
私は、北は北海道、南は沖縄まで、いろいろな場所で講習会やデモンストレーションなどを行い、インラインスケートの楽しさをお伝えしています。
今回の記事は大人用インラインスケートがテーマです。
せっかく、子どもたちが楽しそうに滑れるようになったのだから、お父さんやお母さんもぜひ一緒に滑ってみましょう!!ってことです。
公園を走るのも海岸線を疾走するのも本当に爽快ですよー!
そして、インラインスケートは思ったより、体幹の筋肉を使いますので、わずかな時間、子どもと一緒に遊びながら健康づくりやダイエットもできます!
というわけで、まずは「大人用インラインスケートの選び方」ですね。
大事なポイントは『インラインスケートを選ぶ際にチェックすべき7つのポイント』とほぼ同じです。
大きな違いはサイズ調整機能がないことでしょう。
なので、サイズの選び方はあとで詳しく書きますが、でもその前に、押さえておきたいことがあります。
初心者の場合は子どもも大人も、まずは乗れること、走れること、止まれることなどから始めます。
しかし、その先には公園で遊んだり、移動したり、ダンスしたり、ホッケーしたり、パイロン置いて滑りぬけたり、飛んだり跳ねたり、スキーのオフトレだったり、本当にいろいろな楽しみ方があります。
そして、それぞれの楽しみ方に従って、その楽しみ方にふさわしい専門のインラインスケートが存在します。
以前紹介しましたが、もう一度おさらいしておきます。
スケートブーツのタイプ
1.フィットネスモデル
標準的なインラインスケートのことです。
インラインスケート入門モデル(エントリーモデルと呼びます)もコレです。
2. フリースケートモデル
フィットネスのほぼ上位にあると考えて良いでしょう。
スラロームモデルとも呼ばれます。
万能系でより小回りが利くようにフィットネスモデルよりもフレーム長が短いのが特徴です。(220mm~250mmぐらいが主流)
最近ではフィットネスモデル=フリースケートモデルと明記するお店も増えました。
スキーのオフトレーニング、インラインダンスもこれを使う人が多いです。
3.スピードモデル
高速滑走、長距離滑走などを目的として少しでも速く滑る為のブーツです。
とても専門的なもので、フレーム、ウィール等ついていないブーツ部分だけで10万円とかします。
ひと昔前は5輪でしたが最近では125mmのウィールなど大きなウィールでフレームは長めが多いです。
4.アグレッシブモデル
ジャンプランプ(ジャンプ台)やハーフパイプ、ハンドレールなど飛んだり跳ねたり、ブーツ本体でスライドしたりする為のブーツです。
他のモデルでは代用不可能な場合が多いです。
出典:k2skates.com
初心者が選ぶブーツのタイプ
今回は、初めてインラインを始める大人を前提にしますので、対象となるのはフィットネスモデルかフリースケートモデルとなります。
そして、実は、大人も子供も、うまくなった人のほとんどが、次の段階として進まれるのが、アグレッシブやホッケー、スピードではなく、スラロームなのですね。
公園など気軽に滑れる環境などから一番やり易いということでしょうね。
そういうことからも、フリースケートよりも安価なフィットネスモデルを選ぶのが一番いいでしょう。
ハードブーツとソフトブーツの違い
構造上の違いである、ハードブーツとソフトブーツの説明をしておきます。
ハードブーツ
ハードブーツは、足を直接やさしく包む柔らかい素材のインナーの外側が、足をしっかりと支えるための硬いシェルで覆われたものです。
基本的にはソフトブーツより高価です。なぜならばハードブーツはソフトブーツよりもプラスチックで覆われている部分が多いので、当然ソフトブーツよりも高価なのです。
ただ、大人用であっても、専門メーカーが作っているわけではないトイスケートがあり、そのトイスケートではハードブーツが安価です。
しかし、これはあまりお勧めできません。
中の部分で手を抜いてしまっているのをよく見かけるからです。
- 足をしっかりと支えてくれるので、ブーツに頼って立つことができる。
- 足をある程度しっかりと固定してくれるので、サイズが多少緩くても大丈夫。
- ソフトブーツに比べて足首の自由度は少ないが、逆に言えば、間違った方向には足が曲がらないので、常に正しく無理なく滑れる。
ソフトブーツ
ソフトブーツはハードブーツを覆うプラスチックの一部を柔らかい布系の素材に変えて、軽く安価にしたものです。
ハードブーツの硬い部分を極力減らしたブーツというイメージですが、有名メーカーのものは必要な部分のハード部分を骨格として残しているので、滑る際にしっかりと足を支えてくれます。
- 足首が自由に動き、スケート本体が軽い。
- 足に当たるハードの部分が少ないので、痛くない。
- 何よりも、初心者に優しい安価である。大体1万円台からあります。
ハードとソフトはそれぞれ良い点が逆になります。
あえてまとめるとすると、インラインスケートを試してみたい、とりあえずやってみたい、そんな初心者さんは、安価だけれど、しっかりした有名メーカーのソフトブーツを選びましょう。
もし、お金を出せる余裕があるなら、いきなりハードブーツでも構いません。
ハードブーツは2~3万円くらいは普通にしますが、個人的にはそれだけいいものだと思います。
ただ、ベテランでもあえてソフトブーツを選ぶ方もいらっしゃいます。安価だからというだけでなく、柔らかかったり、軽いことを重要視する人たちですね。
サイズ選び – オンラインショップで購入する際の注意点
人の足型は人それぞれです。
普通の靴でもぴったりサイズって難しいですよね?
インラインスケートはさらに難しいと思ってください。
実店舗なら、実際に履いてみることができますが、オンラインショップでは購入してからサイズが合うか確認するわけですから、返品・交換することもありえます。
なので、オンラインショップで購入する際は返品・交換できるお店かを確認しておきましょう。
Amazonなどでは基本的に返品できますし、楽天などでもショップにより異なりますが、概ね書いてあることは、「綺麗なまま返してくれればOK」というところが多いようです。
(送料のみ負担する必要はあります。)
また、返品・交換は品物到着後、何日以内など期限が決められている場合もあります。
なので、商品が届いたら速やかに室内での試し履きをお勧めします。
タグ等は切り取らずに、品物が汚れないように気をつけましょう。
サイズ選びの基準は普段の靴 – ただしぴったり目に
では、サイズ選びの基準となるものは何でしょうか。
基本的には普段はいている靴のサイズと同じでいいと考えてください。
ただし、そもそもインラインスケートは一列になった車輪に乗って滑るわけですから、ブーツと足はしっかりフィットしていないといけません。
もし、ピッタリとしたものでないと靴の中で足が動いてしまいよくありません。
なので、「最初から自分の靴のサイズより少し大きめを買う」ということはしないようにしましょう。
また、日頃から緩めを好んで履かれる方は、一度ぴったりの靴を履いてみて、それを基準にした方がいいです。。
私の場合なら、普段の靴は24.5cmです。
なので、24.5cmから試したいところです。
しかし、初心者用のインラインは25cmの次は26cmと1センチ刻みで売られていることがよくあります。
その場合、ソフトブーツならぴったりが望ましいので24cmを、ハードブーツなら少々ゆるくても大丈夫なので25cmを選びます。
続いて実際の試し履きの方法です。
まずは室内で靴のヒモなどを充分に緩めてから足を通します。
バックル(留め具)を締める前にカカトを地面にトントンと叩いてカカトをしっかりと奥まで入れます。
インラインスケートの場合、カカトがしっかりと入っていないのに、つま先が窮屈だから、小さいと誤解する人がいますので、かかとをしっかり入れるというのは重要です。
履いて大丈夫なら立ち上がってみます。
この時に動かない手すりなどがあると良いですね。
立ち上がった時の姿勢は、やや前かがみで膝を前に曲げるようにして足首も少し曲げて立ちます。
詳しくは練習方法の記事を参考にしてください。
30分ほど履いて多少痛いぐらいならOKです。
まとめ
ホッケーがやりたいとか、スピードスケートがやりたいとか、特にジャンルが決まっていないなら、まずはフィットネスモデルか、その上位のフリースケートモデルを選びましょう。
ハードブーツとソフトブーツがありますが、初心者なら有名メーカーのソフトブーツが安価でしっかりしており安心です。
お金に余裕があればハードブーツでももちろん構いません。
オンランインで購入する際はサイズ交換を念頭に置いて、返品可能なショップであることと、返品条件をしっかり読んで守りましょう。
サイズの目安は、自分にぴったりの靴と同じサイズから試してみましょう。ゆるい目は厳禁です。
試し履きの際、かかとをしっかりと奥まで入れるように注意しましょう。
かかとが余っているのにつま先が窮屈と誤解することが多いです。
これらに注意して、ぜひ、最初の一台を購入して、乗ってみましょう!!!
追記 2019.1.15
代表的な初心者用ブーツをいくつか実際に履いて滑ってみました!履き心地や速度等もテストしましたので、初めて購入される方は参考にしてみてくださいね。
いつも25cmとか、足の幅が広いので25.5cmのスニーカーを履くんですが、買いたいと思っているシューズのサイズが26cmからしかありません。その場合は26cmでも大丈夫でしょうか。
コメントありがとうございます。
人の足型は十人十色。
それぞれ違うので履き試しが最適です。
また、ブーツによっても違いますので、大丈夫とかは言えないです。
ハード系のブーツ(プラスチック部分が多いブーツ)であれば多少大きくっても問題ないです。
逆にソフト系のブーツですと緩いと致命的な場合があります。